地に足が付かない | ブーティの裏

ブーティの裏

フォトグラファーをする傍ら、Funnyな神さまの導きにより2014年から「狛江で1番入りづらいバー、ゴータバー」という飲食店を経営させて頂いております。2023年法人化し㈱ゴータバー設立。学歴が小学生程度しか無いため誤字脱字多めのニンゲンのエッセイ。

マイナス40万だよ今月は。そう言った妻の声を聞いたのが朝の9時だった。

経費と利益のバランスが極端に崩れ始め、同時に心も折れそうになるか…とおもいきや、そうでもない。

意外とこういうのに慣れてきていて、やることさえきっちりやっていれば、必ず盛り返せるだろう。もしダメだったときは、それはそれで運命だろう。こう考えるようになってきた。

 

むかし、店を始める前に苦しい経営者の声を聞いたことがあって、月末に給料を払わなければならないのに、現金が無い。というもので、その時は恐ろしいと思ったが、いざ自分にふりかかると、まあこんなもんか。と冷静でいられる。たぶん心のどこかで自信があるんだろう。

 

今月のマイナス40万よりも、妻と話し合って、無駄使いは無いか、全てにチェックを入れだし、エクセルでさらなるこまかい収支の可視化を図った。かなり細かく。

定期預金を崩し、私のポケットマネーから少し出して今月を乗り切った。

しかし、妻と色々話しながらお金のやりくりをしたり、お客さんがどうやったら来てくれるかをスタッフと話したり、儲かっていた時よりも今の方が楽しいような気がする。

 

けして生活は楽じゃないけど、活きてる実感がビリビリくる。下手すりゃ快感。

 

僕たちが以前に居たあの世ってところは、痛みもなきゃ、苦しみもない、欲しいものは全部ある。全て完璧なあの世に居たらしいんだ。

その生活からみると、痛みとか苦しみが有ることがうらやましいだそうな。

 

だから、あの世でどんな痛みや苦しみを味わうか台本を書いて、この現世に降りてくるらしい。ちなみにあの世に居た頃の記憶と、台本を書いた記憶は全部消される。

 

で、私はこの世でお金に苦しむっていう快感を味わう台本を書いてきたらしく、だからお金に困りだすと、心のどこか奥でワクワクする自分がいるのか…と納得する。

 

台本は、けして自分を殺すような内容は書かないみたいなので、ある程度味わったら今度はその逆にいくようになっているらしい。それをこの世ではバイオリズムとか名前つけちゃってね。

 

今、妻と子供がいて、ぎりっぎりだけど生活が出来て、雨風しのげて御父さんから車のおさがりがもらえて、酒も自由に飲めて(自分のみせなので…)

これ以上の幸せがどこにあるってんだ?w。しかも超健康というオマケつき。

 

有難すぎるこの世界。あの世に帰るまで存分に「感じて」から帰りたいと思う。

苦しみも裕福のうちの1つだってね。

 

 

GOTA